【33の男子Part3】
33にもなって
まだ子供の頃好きだった
アキコちゃんが忘れられない。
アキコちゃんは幼なじみで、
いつもどんな時も一緒にいた。
小学四年の時、
彼女が引っ越してから
一度も会っていない。
ずっと好きだったのに
ちょっかい出すだけで、
好きと最後まで言えなかった。
僕は会社に休暇をとって、
彼女に会いに行くことにした。
彼女は思いのほかすぐに見つかり
会えることになったのだ。
お互い歳をとりはしていたが、
昔の懐かしい話は
色あせていないだろうと思った。
しかし、
彼女は僕を遥かに越え、
66才になっていた。
僕は古いアルバムを
静かに閉じた。
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